スピノザ『エチカ 上』(岩波文庫)isbn:4003361547

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定理三三
 
物は現に産出されているのと異なったいかなる他の仕方、いかなる他の秩序でも神から産出されることができなかった。

ある物が必然と呼ばれるのは、そのものの本質に関してか、それとも原因に関してかである。

ある者が偶然と呼ばれるのは、我々の認識の欠如に関連してのみであって、それ以外のいかなる理由によるものでもない。

「その本質が矛盾を含むことを我々が知らないような物」(?)
最高完全な神、「神の意志は異なったようにあることができない」。
神が(今あるような自然とは)「異なった自然を創造する」(かもしれない)ことはあり得ない。