2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

規則の適用の事例との類似

クリプキ『ウィトゲンシュタインのパラドックス』(黒崎訳 産業図書) P31 ある規則に訴えることから、それとは別のより一層「基本的な」規則に訴えることに移ることによって、懐疑論者に答えるという事は、魅力的である。しかし懐疑的な問題提起は、このよ…

「ある出来事が別の出来事の原因であるといった種類の事実は存在しない」のか

飯田隆『クリプキ――言葉は意味を持てるか』(NHK出版)より ヒュームによれば、帰納的推論はすべて、原因と結果の関係――因果関係――に基づいている。同一の原因には同一の結果が伴うという規則性があってはじめて、機能的推論は信頼できるものとなるからであ…

実感と法則

物を押すと押した方向に動く、ということは法則以前の実感だ、として、物の動きと物の動きを起こさせる力との関係については、法則となり得る(たとえば、)とすると、何らかの方法によって導き出された法則が、当初の根底的実感だったことと反する結果にな…

それ以外考えられない根底条件と法則

前回、「押したら物が動く」、ということに関しては当然のことであり、わざわざ、「物は押すと動く」ということを法則にする必要などない、「物は押すと動く」ことをわざわざ法則と呼ぶ必要はない、と思われるが、それに比べ、「どのような力で押すとどのよ…