将棋の駒は動かさないのと同様にAしない問題

人を殺す、ということを例に出したからわかりにくくなってしまったような気がしました。
いちばんルール違反っぽいのは何かとなると殺人なのでつい出してしまう。
たとえば名探偵コナンとか古畑任三郎とかで起こる事件が盗みだったら話の深刻さが減るような気が、なんとなくする、ような感じで。
 
だから例としては、盗む、嘘をつく、だます、約束を破る、とかそういうのでもいいはず。
将棋で勝ちたい限り、将棋の駒を相手が見ていない間に動かすことはできない。
同様に、Aである限り、盗む、嘘をつく、だます、約束を破る、(人を殺す)ことはできない。
そういうAがあるか。あるとしたらどういうものか。
 
中学高校の時、体育で、制服から体操服に着替えて体育館や運動場で授業をするときは、貴重品を貴重品係に預けたものです。まーいーだろ、と脱いだ制服やカバンに財布を入れたままにしておいたら、帰ってくると財布がなくなってた、という人がいた、ということが、何度か、というか何度もあった、そういう地域に住んでいました。そのたびに、同じクラスではないにしろ、同じ学年か、そうでなければ学年は違ってもこの学校内に、財布を盗むような人がいるのだ、普段は普通の生徒同士、もしくは、同じ学校内で活動する者同士、フレンドリーな顔をしているが、このフレンドリーな顔をした人の中に、財布を盗むような人がいるのだ、ということになんとなく衝撃と不安を感じたものでしたが、なんとなく衝撃というのも変かもしれませんが、今でも感じます、衝撃なのだったら、コナンでも古畑さんでも、盗みの話は成り立つのかもしれない、と思いました。コナンさんや古畑さんの話を見たことはないです。お、おまえが財布から札を抜き取っていたのか!は結構衝撃です。話のバリエーションがなさそうですね。あるかな?
 
嘘をつく、騙す、とは言っても詐欺師とは違う。詐欺師は結局お金が目的だからお金を盗んでいるのと同じ。お金が目的ではないが、嘘をついたり騙したりすることがある。それをしないこと、嘘をついたりだましたりすると、もう意味がなくなる、そういうルールを想定した時、それはどういうルールか。嘘をつかない、騙さない、というただそれだけのことか。盗まない場合もそうか。殺さない場合もそうか。
法律があるからしないという外部的な強制ではなく、内部的、というより、「内的」な強制力、内的だから、強制ではなく、そうであるしかないこと、まさに、将棋がそうであるように、ということなのですが、どうでしょうか。そんなものなどない、でしょうか。