職業倫理以前

特定の宗教やイデオロギー、思想にかかわらず、職業倫理に忠実であればよい、職業倫理に忠実であることが重要だ、要は仕事をちゃんとするということだ、と言われるが、職業倫理よりももっと一般化できるのではないかと思います。
仕事というのは、何十年という長い間、一日でもっとも多くの時間をかけてやるものです。それだけ時間と労力をかけてやることが、無意味なことだったり、虚しいことだったりしたら、つらいと思います。どうせなら有意義でやりがいのある、おもしろいものにしたくなる、と思います。有意義でやりがいのあるおもしろいものにするためには、ちゃんとやらなくてはならなくなる、ちゃんとやりたくなる、ものではないでしょうか。将棋をちゃんとしたい人は、将棋をしているとき相手がトイレに行っている間にコマを動かさない、という話と同じでしょうか。何十年も一日8時間以上将棋をやり続けている人は、相手がトイレに行っている間にコマを動かしたりしないでしょう。

ということは、ではなく、もしそうだとすると、何十年も1日8時間以上将棋をやり続けているのに、相手がトイレに行っている間にコマを動かしたりしたくなるとしたら、そのとき特殊な状況下(そのときはお金をかけていた、など)にあるのではないとしたら、どういう理由が考えられるでしょうか。