病気を治すことと、訓練し鍛えることとの違い

言い換えると、「本来の」良い状態に戻すことと、設定した目標(今とは違う、今より良いと決めた状態)に向かって組織していくこと、との違いについて。

自分の良くない状態を、病気を治す比喩(たとえば、風邪を治す比喩)でとらえることは、素朴な欲求、率直な気持ちの発露、という意味では、何も深く考え込む必要などない、すがすがしく当たり前の気持ちであるように思われる。しかし同時に、治すとは、本来の良い状態に戻す、という意味も含まれている。その場合、そんな本来などあるのか、仮に本来の状態があるとしても、それは良い状態なのか、という疑問が出てくる。(疑問が出てくることがよいことかというとかなり怪しいが。)