重いものほど速く落ちることを否定する思考実験について6 重さと速さの関係

重いものほど速く落ちるとしたとき、AとBを連結してできたCを落とすと、CはAやBの落下速度よりも速くなるはずですが、Aの落下速度とBの落下速度のつりあう速度で落ちるとも考えられます。重さの和としての速さが実現するという結論と、つりあう速さになるという、矛盾する二つの結論が導き出されます。このふたつの速さ感(速さ観)の違いが問題となる、ような気がします。何の違いによってこのふたつが出てくるのか? 同じ重いという性質からふたつの速さが出てくるとはどういうことか?
ここでいったん重さと速さから離れて、水に絵の具を溶かしたときのことを考えてみます。水に絵の具を溶かしたときの水の色の濃さは、絵の具の体積に比例するとします。もう少し簡単にして、たくさん絵の具を溶かすほど水の色は濃くなる、と仮定してみます。