スピノザ『デカルトの哲学原理』(岩波文庫)isbn:400336158X

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付録「形而上学的思想」第三章

例えば、物質は無限定的に多くの小部分に実在的に分割されることを我々は第二部定理十一で十分明らかに証明したが、それでも我々はどのようにしてこの分割が行われるかは知らないのである。

大きさがあるものはすべて分割可能です。大きさがあれば、ここのこのあたりでわける、ということを考えざるを得ない。これ以上分割できない最小の大きさというのは考えることができないというわけです。「これ以上分割できない最小の大きさ」というものが存在するとしたら、それは、人間の技術では不可能、という意味であったり、それは大きさではなくて概念上のモデル、であったり、ということなのではないか、と思えます。