手を上げる

(事故、マッドサイエンティストによる手術等により)手を上げようとすると足が上がり、足を上げようとすると手が上がる、ようになってしまった人が、訓練して、手足を意図通りに操作できるようになった。
この人は、手を上げたいときには足を上げようと意志して手を上げる。
これは結局手を上げようと意志して手を上げている、ということであり、つまり単に、手を上げる、ということになるのではないのか?
 
・A 手が上がる。
・B 手を上げる。
・C 手を上げようと意志する。
・D 足を上げようと意志する。
 
AとBはイコールではない。
B−AはCではない。
いや、B−AはCの時もあるが、Cでないとき、たとえばDの時もある。
では、B−Aは何か。
B−AはCのときもDのときもEのときも……あるということか。
意志内容はどうであれ、何らかの意志を持ち、それによって手が上がる、このとき手を上げたことになる、ということか。
となると、「手を上げる」ことは意志内容に関係なく、意志の結果として、手が上がったときに、成立することなのか。
いや、でも、何らかの妨害を受け、手を上げようとしたが手が上がらなかった、というときもある。その場合はどう考えるのか。