日記

「Aという場合には人を殺してもいい」もしくは「Aという場合には人を殺さなければならない」という規則(規則A)を持っている集団Bがあり、集団B以外誰もその規則を良いものだとは思えず、さらに集団B以外の人間の少なくない人数がAに該当する可能性がある場合、それは集団Bによる集団B以外の人間への殺人宣言、宣戦布告のようなものになるため、集団Bの勢力がそれほど大きくない場合、集団Bは危機にさらされる。集団Bはそのことをよくわかっているから、特別な利点でもない限り規則Aをわざわざ公表したりしない。
わざわざ公表したりしないが、規則Aを持っていることがBの要でもあるから、B内部ではそのことを盛んに言う。特に危険がなければB外部にも漏らしたりする。漏らすことが効果的な場合も多いからだ。
これは、殺人の場合に限らず、世間一般とちょっと違う規則を持っている集団ならどこにでも見られることではないか?
大っぴらに公表すると、世間の価値観と全く合わないから、総スカンに会うことはわかる。反論する理論を普段から温めておりB内部では規則Aの正しさ世間に対する優位を盛んに言い合うが、それがB外部では全く通用しないことを自分でもじつはよくわかっている。だから大っぴらには言わない。