郵便ポストを見たときに赤いなぁと思う
郵便ポストを見たときに、心のなかで、赤い感じを感じ、赤いなぁ、と思う。
『死霊』の表紙を見たときに、心のなかで、黒い感じを感じ、黒いなぁ、と思う。
郵便ポストを見て赤い色だと感じるとき、心の中の赤い感じも、赤い色をしている。
心の中で、郵便ポストを思い浮かべ、その心の中の郵便ポストを見て（感じて）、赤いなぁ、と思う。
郵便ポストを見たとき、赤いなぁと思い、同時に青い郵便ポストを心の中で思い浮かべ、その心の中の青い郵便ポストを見て（感じて）、青いなぁ、と思う。
私は、郵便ポストを見たときに、心のなかで、赤い感じを感じ、赤いなぁ、と思うが、Aさんは、郵便ポストを見たときに、心のなかで、青い感じを感じ、青いなぁ、と思うものの、Aさんはその青い感じのことを「赤」という言葉で表現しているので、赤いなぁ、と言う。
私は、郵便ポストを見たときに、心のなかで、赤い感じを感じ、赤いなぁ、と思うが、その赤さは、Aさん（やBさんや世間のみんな）が感じている青と同じ色なのだが、私は、その青さのことを赤という言葉で表現しているので、赤いなぁ、と言うし、心の中で、赤いなぁ、と思う。
私は、赤い色の紙を見たときに、心のなかで、赤い感じを感じ、赤いなぁ、と思い、情熱的で、食欲がわく色だ、と思ったが、Aさん（やBさんや世間のみんな）は、赤い色の紙を見たときに、心のなかで、赤い感じを感じ、赤いなぁ、と思い、冷たくて、冷静で、食欲がなくなる色だ、と思った。
私はパスタ「青の洞窟」のパッケージを見たときに、心のなかで、青い感じを感じ、青いなぁ、と思い、冷たくて、冷静で、食欲がなくなる色だ、と思ったが、Aさん（やBさんや世間のみんな）は、「青の洞窟」のパッケージを見たときに、心のなかで、青い感じを感じ、青いなぁ、と思い、情熱的で、食欲がわく色だ、と思った。
郵便ポストを見たときに、心のなかで、赤い感じを感じ、赤いなぁ、と思うが、人が一般的に赤さを感じているときに脳のA部分がB状態になるはずなのに、郵便ポストを見たときに私の脳を調査してもそうなっておらず、私の脳のC部分がD状態（人が一般的に青さを感じているときになる）になっているので、私は郵便ポストを見たときに、心のなかで、赤ではなく、青い感じを感じていることがわかり、私が郵便ポストを見たときに感じているあの色は、赤い色ではなく、青い色だとわかった。
今までずっと、郵便ポストを見たときに、心のなかで、赤い感じを感じ、赤いなぁ、と思っていたが、あるとき突然、郵便ポストを見たときに、心のなかで、青い感じを感じ、青いなぁ、と思ったが、人が一般的に青さを感じているときに脳のC部分がD状態になるはずなのに、郵便ポストを見て青いと感じたときに私の脳を調査してもそうなっておらず、私の脳のA部分がB状態（人が一般的に赤さを感じているときになる）になっているので、私は郵便ポストを見たときに、心のなかで、青ではなく、赤い感じを感じていることがわかり、私が郵便ポストを見たときに突然感じたあの色は、青い色ではなく、赤い色だとわかった。
- 日常的物理存在としての色
- 感じる色
- 色の名前
- 色に伴うイメージ（印象）
- 物理的裏づけの心の状態
- 物理的裏づけのある色
