日記

なんとなくこういう対比があります。

  • 代替不可能=固有性=内輪
  • 分析=関係=構造=類=一般的=入れ替え可能=越境=グローバル

それに対して

芸術作品は永遠の相のもとに見られた対象である。そしてよい生とは永遠の相のもとに見られた世界である。ここに芸術と倫理の関係がある。
日常の考察の対象は諸対象をいわばそれらの中心から見るが、永遠の相のもとでの考察はそれらを外側から見る。

ウ『草稿』1916.10.7

「芸術作品としてみる」ということは、唯一のものとしてみる、代替不可能なものとしてみる、引き出せる解釈可能性をとことんまで引き出して見る、ということ、つまり、固有なものとして見る、ということです。
ところが、それは、一般的基準ではない、内側のものとして、見る、わけではなく、「外側から見る」と書かれています。
ウが『論考』で「永遠の相のもと」と書いた文脈を考えればわかることですが、それとは異なり、いわゆる「グローバル」こそ、内向きで閉じており、一時的な物の見方にすぎない、と言えるのではないか、ということについて、まず説明します。