括弧付きの本音

早朝から激しい労働に追われ、疲れきって深夜誰もいない自宅に着き、ドアを開けて暗い部屋に明かりを付け、水を一杯飲んだところでため息とともに思わず出た言葉が「お客様は神様です」という建前だった、とする。
この場合、「お客様は神様です」という建前とは、「「お客様は神様です」」という本音、ではないだろうか。「「お客様は神様です」」という本音とは、補足すると例えば「「お客様は神様です」か……。そんなことあるわけないだろ!」という本音、ということです。「「お客様は神様です」か……。ホントそうだなぁ……」という本音、でも良いです。
つまり建前とは、本質的にカッコつきで引用として話される言葉であり、その意味で、夜自室でひとりにときに話される状況が想定しにくい、ということ、ではないか、