疑う

三九一
「私が君を呼んだら、ドアを開けて入って来てくれたまえ」という言語ゲ―ムを想像してみよ。普通の場合なら、そこに本当にドアがあるかどうか、と疑うことは不可能である。


三九二
私が示さねばならないのは、疑いはたとい可能であるにしても、不必要であるということだ。言語ゲ―ムの可能性は、疑いうるものすべてが疑われることを前提してはいない。(これは数学における矛盾の役割と関連する。)


(太字は引用者による)