物理法則はどういうものか

物理法則は、真ではない。蓋然的に正しい(とりあえず今のところ正しい)だけである。物理法則は、あくまで仮説である。

物理法則を真だと証明する方法はない。物理法則は、真である、と証明できるようなものではない。

次の観測では違う観測結果が得られるかもしれないからだ。観測結果が、たった一回でも法則に反すれば、その法則は正しい法則ではなかった、ということになる。


という考えは正しいのだろうか。
物理法則は正しいのではないだろうか。
現在ニュートンの法則が成り立っている状況下で、これからニュートンの法則が成り立たなくなることが考えられるだろうか。考えられる。それは十分想定可能である。
想定可能だが、では、このさきニュートンの法則が成り立たなくなるようなことが本当に起きると思っているかというと、まったく思っていない。まったく思っていないというのは言い過ぎかもしれないが、成り立たなくなることはぜんぜん可能であることは大前提としたうえで、起こると考えているかとなると、まったく考えていない、ということになる。

どんな観測結果が得られれば、ニュートンの法則が成り立たないことになるのか。
私は、ニュートンの法則を正しいとか正しくないとか、責任を持って言えるわけではない。誰に頼まれたわけでもないのにひとりで無駄な日記を書き、無駄な考えを書いているだけである。
物理法則が正しいかどうか、だとか、責任を持って正しい・正しくないを言える、だとか、多くの人にとって何の価値も無い無駄な考えかどうか、だとかいうことが、重要なことのように思えてくる。

たった一回でも成り立たなければもちろん正しくはない。
しかし今まで成り立たないことはなかった。
だから正しいものとして法則を使用する。

正しいかどうか、成り立つかどうか、使用に耐えるかどうか、さまざまな価値基準や判定法が混在しているように思えてくる。

たった一回でも成り立たなければもちろん正しくはない、と考えたときの正しさとは、どのような正しさか。その正しさを法則は要求するか。