スピノザ『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』P66まで

『エチカ』の前段階っぽい内容。『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』に比べて、『エチカ』はとてもわかりやすく書かれているように思えます。『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』の隙間を注意深く埋めて飛躍を少なくしていったら『エチカ』になった、という印象です。印象だから当てにはなりません。だから、『エチカ』は幾何学的形式で書かれているからわかりにくいとか、いきなり実体とか書いてあってわかりにくいとか、いうのなら、普通の(?)形式で書かれている『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』はわかりやすいのかというと、『エチカ』に比べてもぜんぜんわかりやすくないと思う。『エチカ』を少なくとも2度読んでいるから(読んだ気になっているから)、『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』のわかりにくいところを自分で補完しながら読めるので何とかわかって気になって読んでいけるけど、最初にいきなり『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』を読んだら、それはそれですんなり読めるのかもしれないですね。

スピノザ『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』(岩波文庫ISBN:4003361598