母なる証明

息子がひかれたのを見てあわてて出て行くところや指を切っちゃうところや怪我した指を薬につけながら後ろを向くところなどあざとい場面が続く(心中を思い出されて驚くシーン、思わず殴っちゃうシーンなど他にもたくさんある)ので、そういう映画なのかなあと思いそうになるのですが、あまり見たことのないクローズアップのテンポの力があざとさや顔の強調を意義あるものに感じさせますし、カラオケのシーンで母親の頭上の部屋の壁にミラーボールの光が映っているところなど、決めの画面の力で引っ張り続けます。回収(オチ)を待つ感情や強いエピソードが多方向にちりばめられているのに機能しているところも飽きさせない楽しさがある、ということかもしれません。